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棚水深比の変化とシーズナルパターンの考察【2017シーズン、20回のデータを振り返って】

私的には、この辺りから水温が顕著に低下し始めて、11月の頭には気温が水温より低下する、夏場との逆転現象が起きたのではないか?と。こうなると水中では底付近の水と表層との水が移動を始めます。よく言う「お風呂の湯沸かしの現象」が起こります。そうなると、底付近の水が表層に移動する事により、プランクトン等が異常発生したりするようです。よく、急に水の色がバスクリンを撒いたように変化する「赤潮とか青潮」とかいうような状態?ですよね。この赤潮や青潮の発生にはは諸説色々有りますが、とりあえずこのような状態になると魚は釣れにくくなりますww。ただ、今年は見てる限りではこのような現象は少なかったハズなのですが・・・。よく、淡路島の高速を走っていると、この時期は海の色が本当にバスクリンを撒いたようになっている事に気付く事が多いのです。船から見てる限りではイマイチ分からないのですが・・・。こうなって来ると間違いなく当たり棚は上ずります。また深場ではアタリが少なく、浅場で勝負する事も多かったと記憶しています。

こうなると、落ち着くまでにしばらく時間が掛かる事が多く、水温が低くなって行き安定しだすとまた回復します。

例年なら12月の初旬あたりから回復基調に乗り、年末の小潮周りなどは爆釣するハズなのですが・・・・滝汗。今年はそうでもなさそうです。でも、今後このグラフを読み解くと更にアタリ棚は底付近になると思います。また例年、一月の最初の小潮周りを最後にタチウオ様は神戸沖では釣れにくくなり南下を始めます。神戸方面の船宿様も洲本沖まで遠征してくる事も多く、大変そうです。

タチウオ様の動きがドンドン遅くなり、また水温の少しでも高い深場を目指す為に、更に棚が下がる傾向になります。こんな面白い話もよく聞きます。「底引き網には例年8月~12月にはタチウオは入る事は少ないが、年を越すとと急に入りだす。」そうです。これは、8~12の水温の高い時期のタチウオは泳ぐのも速く底引き網を引っ張る速さより速く泳ぐので網に入らない。しかし、水温低下と共に活動力が鈍くなりだすと、底引き網漁船の速さに負けてしまい、また棚も底を目指すので入りやすくなるのでは??と考えます。嘘のような本当の話のようです。

そして今後の傾向は・・・と言うと。例年、1月は夏場のような激しい追いは無いものの、アタリは多く洲本沖などでは最後のお祭りが始まります。1月後半の小潮周り・・・・。超ねらい目です。そして2月に入り・・・アタリはめっきり減りますが、底付近で大物が固まり始めドラゴンラッシュに沸きます。20も30もは釣れませんが、重量感たっぷりの合わせる度に竿に大きな反動が返って来る事も多く至福の時間が訪れます。

そして、そんな時におススメするのが・・・・夜光ナシ塗料のテンヤです。この辺りから特にこのタイプのテンヤの底力を発揮します。釣り具屋さんから恐らく姿を消す日は近いハズです。早めのお買い求めをおススメします。私も相当ストックは持っていますww。

ハヤブサのオールケイムラ、ダイワのマイワシカラーなどがこのタイプになります。まぁ一度騙されたと思って1月後半からご使用してみて下さいませ。釣れてくる尾数はそれほど変わらなくてもサイズが変わったりする事が多いです。

ちなみにこれからの時期の攻略法・・・・。特にアタリが小さく、餌を食い散らかす事は少なくなります。一尾のイワシで何尾もタチウオが釣れたりする時期に突入します。そしてポイントは深場へ移動。また洲本沖のヨレ潮、深場となると本当に釣果の差が激しく出たりする日も出ます。11月、12月の活性が低くなった時は胴調子の竿で追わせて追わせて乗せる釣りも有効な日が多く存在しますが、2月に入りだすと柔らかい竿では最初の小さなアタリすら分からず「当たってるのに分らない」。そして上げてみると餌の尻尾が無くなってるような日も出てきます。そう言った日は先調子の竿に軍配が上がる日が特に増えます。また、最初の小さなアタリを掛けていく釣りが本領を発揮する時も多く、メタルトップ等の高感度ロッドをおススメしますww。

1月後半からの「掛ける釣り」本当に面白いですよ。私は1月後半から2月にかけての超難しい釣りの為に7月~12月まで練習していると思っています。これからが私が考えるテンヤタチウオの神髄です。是非、皆様もこれからの極寒時期のテンヤタチウオをお楽しみくださいませ。くれぐれも風邪など引かないように、暖かくして釣りを楽しんでくださいねーー。

今回の私の考察はこれぐらいでご勘弁を・・・・。また、私も未だ勉強中で色んなスゴ腕さんに教えて頂いたり、また船長から耳より情報を仕入れたりと・・・。私は特に釣り中や移動中に暇さえあれば船長と話をさせて頂く事も多く、よく行く湊丸、八千代丸、ブルーマックスの船長などは、聞いた事に関して丁寧に分かりやすく説明してくれます。ブルーマックスの船長の漁師用語クイズなどは、本当に傑作ですよ・・・・ww。今度、釣場で「タチウオカルトQ」でも開催しましょうか??ww

ただ、あくまで今回の考察はまだまだ勉強中の為に間違ってる事も多いと思うので参考程度に・・・。軽ーく聞き流して下さいww。でも、考察はともかくデータはウソをつきません。ここは絶対必見です。

私はいつも思っています。『フィッシングはデータだ』と・・・・。

私も釣り人です・・・いつも1尾でも多く釣りたいと思います。でも、最近は特にその数釣りをし過ぎる為に起きる副作用とのジレンマにも陥り、考えさせられる事も多いですが・・・でも多くのアタリが欲しいのですww。

ちなみに釣場で私に会っても、ドラゴンサイズの釣り方等は聞かないで下さいね。だって私、大きい魚とは全く縁が有りませんので・・・ww。

 

ではでは、今年も良い釣りを・・・・・

 

 

 

 

山口 武久 投稿者の記事一覧

大阪湾のテンヤタチウオをこよなく愛し、即掛けスタイルを得意とする超マニアックタチウオハンター。大阪湾タチウオKINGバトル2014決勝大会3位入賞、2013年度、2015年度、2017年度、2018年度ファイナリスト。2018タチウオ甲子園(数部門)準優勝

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