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誘いやアタリによるタックルの選択肢。【大阪湾テンヤタチウオ 第50戦 今シーズンファイナル】

とうとうと言うか・・・やっとと言うか・・・今シーズンの最終戦を迎え、今回の釣行は本気モード85パーセントで臨んだ山口です。

昨年7月頃から開始した今シーズンのタチウオは、年を越した辺りから不調が続き、昨シーズンと比べて早めにタチウオ釣りを終了する船宿さんも多い。私はこの釣りに魅せられて、どこまでも追いかけたいと思っています。・・が流石にアタリも弱々しく、またサイズが極小。そして、今回で最終戦を迎えました。

今シーズンの最終戦【3/27】は、泉佐野漁港のブルーマックスさんに伺いました。

本日は15名での出船です。5:30出船。一路、洲本沖へ。黄砂なのか、花粉なのか、pm2.5なのか分かりませんが、本当にこの時期は視界が悪いです。目がショボショボして本当に体調も悪いですが、やっぱりこの釣りがしたくてしたくてww。

そして、今回はいつも一緒に釣りに行くタテポンが4月から横浜に転勤になるので、大阪湾から彼を送ろうと思いまして送別釣り会ですww。彼とは約2年前に知り合いました。自宅が近所という事も有り、毎回のようにご一緒させて頂いています。冷たい人間と思われるかも知れませんが、彼はこれからも度々帰ってきますので正直な所、私はそんなに寂しいと感じる事も有りませんww。

今回は彼に花を持たせるといった気の利いた事もする気もなく、本気モード全開で臨むと決めていました (笑)(笑)。私からの「サヨナラの贈り物」として私のhitシーンの連発で彼の脳裏に焼き付けていただこうかと思っていますww。

そして、朝もやの中で洲本沖の水深84mで釣り開始。

【ダイワ】快適船タチウオテンヤSS 40号『紫ゼブラ』『マイワシ』
【ハヤブサ】船タチウオテンヤ ベーシックシングル夜光 『オールケイムラ』
極テンヤ

朝一番はいつものように、上の棚を探す。しかし、潮流が2.5ノットも越えているようです。私は『必ず当たる』と信じてゆっくりと時間を掛けながら丁寧に誘いを掛ける。状況は決して良くはない事に直ぐに気付く。

しかし、今回は色々と試したい事がいっぱいです。まずはタックルの選択。来期に向けてのタックルチョイスは欠かしませんよッ。私の釣り理論・・・それは・・・『釣りは道具でするもんや』ですww。

タックル1
ロッド:【ダイワ】リーディング82H-185MT
リール:【ダイワ】シーボーグ200J
タックル2
ロッド:【ダイワ】極鋭タチウオテンヤSP 197AGS

この2種類のタックルを使用。愛用のシーボーグちゃんもメンテから退院して絶好調ですww。朝方は潮が速かったので、迷わずリーディングを選択。潮の速い時のよくあるアタリ『イキナリのドンッ』を弾きにくくする為です。このリーディングは82調子ですが、極鋭と比べると少し粘り系の竿です。あくまで私の個人的感覚ですが、一瞬のうちに魚の重みや仕掛けの重みがブランクに掛かると言うよりも、若干の『グニャ』と言う感覚と共に重みがロッドの全体に乗る感覚。ですので、やはりバラシにくく、小さな個体のタチウオ様を相手にするには良いかも知れません。

しかし朝方はその前にアタリも有りませんww。

そして・・潮が若干落ち着き出し、90mラインへ移動。最近のアタリ方の特徴は、アタリは凄く小さく追いが悪い。その上、深場ではアタリを取りずらい。潮さえ飛んでなければ、そのような初期の小さな初アタリでもフッキングする方が掛かる確率も高い。そうなれば、間違いなく極鋭です。強靭で繊細なSMT(スーパーメタルトップ)は深場での繊細な当たりを取ると言う能力においては最高の竿だと思います。ロッドを極鋭にチェンジして1投目。

底から20m程上の棚で、「ふぁ」と一瞬の重みが抜ける。微速巻きをすると「クン、クン」と軽く引っ張るのでフッキング。

フッキンングした際にはあの極鋭の独特の「グッ」という反動が腕に返って来る。そうそう、これこれ、やっぱり極鋭やと・・・ウナリマシタよww。そして数分後にまたHIT。

私の後ろでは・・・なんと・・・嬉しい事に・・・このタチウオマニアをご覧頂いており、そして参考にして頂きまして・・なんとNEWリーディングを早速購入しました~と言ってくださったN氏がヒットです。今日がこのロッドの初使用のようです。

N氏はNEWリーディング82MH-185MT。私も実際にロッドを振らせて頂き、私の持つ82H-185MTとの違いを実感しました。特にこのMHモデルは汎用性が高そうな上、テンヤタチウオにおいては極鋭より優しい誘いや、タチウオ様が当たって来た時に違和感を与えるのが少なそう、そして使いやすい。値段も手ごろ。私も欲しくなってしまいましたww。

そして・・・この男も・・・

彼は極鋭タチウオテンヤSP197AGS。この竿の曲り・・・・極鋭の真骨頂です。

潮が緩みだすと、アタリも多くなり釣れ出す。でもアタリは本当に小さく、掛りが本当に浅く、餌も減らない。私も極鋭で、極小当たりをビシビシ掛ける作戦に出ますがポツポツ釣れる程度です。

そして、ブルーマックスさん恒例の速掛けtime。

この男・・・賞品取りまくり。根こそぎ行くようですww。

もちろん私も戴きましたよっ!!

そして今日の勝負の分かれ道はココからでした。

潮も下げ潮へと変わり暫くすると・・・・。急にアタリが多くなります。でも・・・皆さんは口を揃えて「掛けられない」と。私もフッキングミス連発・・。そういう時は・・・あの作戦へ。

取りあえず、即掛けスタイルは封印。そして、少し大きめの引き込むようなアタリのタイミングでフッキングする事に。そうなると、やはりこちらの竿(リーディングH-185MT)が良さそうです。やはりショートレングスのロッドは取り回しの良さから不意のアタリに対応しやすく、また疲れにくい。

 

水深85m 、誘い方は底から15~25mの棚をダイワの西村氏の提唱する『ジャーク & スロー』です。シーボーグの電動の微速巻き7ぐらいを入れながらの時折軽めのワンピッチジャークを入れます。この釣り方の肝は『止めない』です。西村氏は即掛けタイプのフッキングです。

この釣り方を私が最近使う理由・・・それは相手の当たる力を利用して最初の針先への取っ掛かりを作る為です。特に魚が小さな時は有効だと思われます。私は釣り全般において『ラインテンション』と言うものを凄く重要視します。これについては、テンヤタチウオだけでなく鯛ラバやエギングについても本当にそう思います。

ココから私の入れ乗りtimeスタートしました。でも、棚を見つけても(水深70mと65m)当たり棚を直撃して誘っても全く当たりません。その下の10mほど手前から誘いを掛けながら(どうやら下の魚が付いて来て当たってると思われる)そのアタリ棚で初期アタリを出すようです。そしてそこから丁寧に追わせて追わせて何度もフッキングミスをしながらフィッシュオンでした。

この時、この釣り方がこの状況にマッチしたのは間違いなく、このタックルによるサポートが大きいと思われます。周りがほぼ釣れない中・・・約30分~1時間 一人で爆連モード突入しました。おそらく今日のタチウオ様は新しいタックルがお好きなようですよww。

魚探には底から5m~15mぐらいの幅を持たせて真っ赤になる時も多いのですが、実は当たったのはその幅の部分では無くその上ばかり・・・。こんな事は実は珍しい・・・。普通はその幅の途中か下部分がメインです。・・が今回は間違いなく上です。タテポンと「上ばっかりやな~」と二人で首をかしげるありさまです。

でも、しばらくすると棚も底付近に下がりだす・・・するとまたアタリは小さく、追わないアタリになりました。私も今季最終戦になると思われるので、最後のテンヤタチウオを楽しむべく集中集中。タテポンも最後のテンヤタチウオを堪能しているようです。

最終釣果は19尾。今回はサイズも実は平均的に少しアップ。最終戦としては超有難い釣果で終了です。本気でやり切りました。

 

今回はタテポンが転勤前の最後の釣りという事もあり、社長や女将さん、船長や中乗りの山ちゃんも本当に色々なお気遣いを頂き、またキングバトルでお知り合いになった4代目キングやM氏、そして練餌海道のさぁやちゃんも駆けつけて下さり、彼に代わり感謝致しますww。

そして今日が私の最終戦でも有りました。年明けからは本当に個体の小さな、そして気難しいター様を相手にして翻弄されましたが、やはりこの大阪湾イチの人気者のタチウオのター様を釣るテンヤタチウオは面白い。心からそう思います。

先日あるメーカーの方とお話していると、この大阪湾のテンヤタチウオは約5年ほど前から流行の兆しを見せており、市場がドンドン大きくなっているとの事。恐らく来シーズンも更に大きくなる事でしょう。そしてその流行とリンクして「タチウオキングバトル」が始まり明らかに釣り人も増えている。色んな事が相乗効果を発揮して今や週末の潮の良い時の船宿はナカナカ予約出来ない有様です。メーカー様もこのビジネスチャンスを逃すまいと必死なようで、おそらく新製品目白押しですよ、きっと。

ですが良い事ばかりでなく、釣り人は増える事でトラブルも増えているのもまた事実。色んな利害関係も絡み厄介な出来事も起こりますが、私的には週末の余暇を楽しみたい。ただ、それだけを願っています。

海に出て綺麗な朝日を拝みながら、普段感じている厄介な雑念も忘れ、ただ釣り糸を垂れ魚信を感じる事に集中する。そして、釣り上げた自然の恵みであるタチウオ様を戴き、また明日からの活力の源とする。そんな釣り人で有りたいと心から願っています。