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ダイワ初のタングステン=快適船タチウオテンヤSS TG。タングステンとノーマルはどう違うのか?

古今東西、タチウオマニアの皆様、ごきげんよう。

7月下旬に西宮の釣人家で撮影したテンヤタチウオの動画が公開されました!

動画の中でも実釣の中でさまざまなアイテムが登場します。これでもかってぐらいに欲しいアイテム目白押し+ヒットシーンも満載なので、ぜひご覧ください。

というわけで…ネタバレになっちゃいますが、なんと言っても今回の目玉は、ダイワ初のタングステンテンヤ。快適船タチウオテンヤSS TG。

上がノーマルの快適船タチウオテンヤSS。下がタングステン(TG)。

ヘッドのシルエットが小さくなっているのが分かりますか? ノーマルに比べて少しシャープな形になっています。さらに「ヘッドの厚み」がかなり薄くなっています。

基本的な話をすると、ノーマルヘッドの素材である鉛の比重が11.4であるのに対し、タングステンは19.3あります。つまり、同じ体積に対して重い。すなわち、同じ号数(重さ)にすれば、体積は約11.4/19.3となります。タングステンは鉛に比べて、半分とまではいかないまでも、かなり体積を小さくできます。

では、ヘッド(の体積)が小さいとどう違うのか?

大きく2点あります。

ひとつめは、水中で体積が小さい、すなわち水、潮による抵抗が小さくなるということ。これによるメリットは、実際に釣りをしてみると、見た目以上に非常に大きいものであることに気付かされます。

まずはテンヤの落下速度。ノーマルに比べ、かなり速い。周りの人と比べて速く魚のタナに到達するということは、これも釣りではかなりのアドバンテージになります。ですが、自分的にはこのことよりも、重要なことは、次の2つの点にあると思います。

まずは、ニ枚潮など、潮による抵抗を受けにくいということ。潮が複雑だったり、速かったりすると、ヘッドが大きく抵抗を受けることで、テンヤを思うように扱えない上、アタリも非常にわかりにくくなります。

ヘッドの体積が劇的に減ることで、これをかなり軽減できます。これは非常に大きいメリット。「釣りにならない状況」を「釣りになる状況」に変えることもできる。

そして、使って非常に思うことは、タチウオのアタリの出方が劇的に鮮明になる、ということ。つまり、ヘッドが小さくなること自体で、潮の影響を度外視しても、テンヤそのものの感度が劇的に向上する。

それだけでなく、操作性も非常に上がります。アタリが来てからフッキングまでのタイムラグが減る、という感じ。ノーマルテンヤに比べてアタリ、アワセのダイレクト感が激変します。

ここまでが水圧の変化による向上点。次に、大きく、ふたつめのメリット、「ヘッドのサイズ、シルエットが小さくなること」。

タチウオがエサに近づいてきた時に違和感を感じるヘッド部のシルエットが小さいことで、魚が持つ違和感、警戒心が変わります。そして、これはやはり見た目以上に、アタックした時の抵抗感が大きく関係するかもしれませんが。

実際、タチウオの食いが渋い状況、活性が低くアタリが出ないような時、タングステンテンヤに変えるとアタリが出だすということがあります。上記のさまざまなメリットによるものですが、まずアタリを多くするのはシルエットの小ささと大きく関係しているのだと思います。

さて、ヘッドについて詳しく解説してきましたが、このTG、ヘッドのほかにノーマルと比べて大きく違う点があります。それが、フック。

一番上がノーマル。真ん中2つがTG。一番下が早掛けSP。

ざっくり言えば、ノーマルより小さく、早掛けSPより幅が大きいフックを採用しています。それぞれに長所があります。ノーマルタイプのフックは従来からのスタンダードとも言える形で、掛けやすく、バレにくい設計の針。

対して、早掛けSPのフックは、かなり小さい。フトコロ形状は現在販売されている全てのテンヤの中で一番小さい。つまり、口の小さい小型のタチウオにも、活性が低く警戒心の強いタチウオにも、興味を持ってアタックしてきた瞬間、素早く掛けることができる仕様。

ただし、このフックには弱点もあります。フトコロが浅く、細軸なので、掛かりはノーマルタイプに比べて浅く、掛かりがよい分、掛かり所が悪い場合もある。したがって、ノーマルに比べてバラシが多くなる恐れがあります。ただ、このデメリットについてはやり取りをソフトにすること、フッキングのタイミングを変えることである程度抑えることもできると思います。

さて、そして今回のTGのフック。フックの長さを短くする、すなわち仕掛け全体のシルエットを小さくすることで、魚への警戒心を軽減するサイズとしています。

一方、針の軸自体は太く、カエシも大きく取ることで、バラシの危険性をかなり抑えています。さらに、フックの幅を小さくして、従来型よりも掛かりの速さを意識した新しいバランスに作られています。

現時点でのダイワの最終兵器と言っても過言ではない、快適船タチウオテンヤSS TG。マニアの皆さんには間違いなくオススメしたい一品ですが、そこらへんはお財布との相談になりますかね…?

※快適船タチウオテンヤSS TGに関する記事はこちらもご参照ください↓

GO太的 やばいテンヤが登場!快適船タチウオテンヤSS TG (タングステンテンヤ)デビュー!

(おまけ)今回お世話になった釣人家のハルト船長↓お茶目な船長です。