『幅』と『間』の妙で難関の4代目王座奪取!!【大阪湾タチウオKINGバトル2016】決勝大会
11日に開催された【大阪湾タチウオKINGバトル2016】ファイナルの模様(ダイジェスト)を12月29日放送(午後10時~)のサンテレビ【ビッグフィッシング】にて放送いただくこととなりました☆みなさん、ご覧くださいね~✨
可児 宗元さんの投稿 2016年12月14日
今年で4年目の開催となった、大阪湾タチウオKINGバトル。昨年度の1.5倍の約620名の予選参加の中から勝ち残った猛者たちによって12月11日、『大阪湾最強』をかけた決戦が開催された。
~大阪湾タチウオKINGバトルとは?~
大阪湾での船のタチウオ釣りの最強王者を決するべく、2013年より毎年開催されている大阪湾全体での一大イベント。本年度は、兵庫~大阪~和歌山の釣り船15軒で計49回の予選を9月、10月の2ヶ月間で随時開催。各予選日の匹数勝負での竿頭1名のみがセミファイナル進出の権利を獲得。また、セミファイナルからは上位24名が決勝へ進出。シード選手(昨年優勝者)1名を加えた25名にてキングの座が競われるというルール。
大阪湾最強 を目指して勝ち残った精鋭24名(1名棄権)。加太・三邦丸の乗船場を大型船ヴェルデで出船し、朝イチは洲本沖の水深75㍍から。北風、潮は2ノットと速い。
潮回りと前日までの状況から、朝イチはそこそこの活性も期待したが、緊迫度120%の船上には、なかなかタチウオの姿が上がらず、ピリピリ、キリキリと胃が痛むような寒々しい、予想外の修羅場に。
アタリのあるタナは、底と中層に、あるにはある。だが、小さなアタリがコツンと1回あって、その後追わない、ヒットしない、冬ならではの、嫌なパターン。
1尾、2尾と小さなアタリをなんとかヒットに結びつけるのがやっとな過酷な状況が数時間続き、潮が緩みだした9時頃、船が60㍍ラインを流し始めるとヒットが連発!!
だが、そうこうしている間に早くも9時半の中間集計。2ケタ1人。平均6、7尾。「まだまだ分からない」と言う集計のアナウンスと同時に、この日一番の時合。それから11時半の、無情の納竿合図までは、あっと言う間だった。
釣果はおそろしく僅差。前半、後半にかけて終始、抜きつ抜かれつのデッドヒートの結果、1、2尾差多数、同尾数多数。最後までスタッフにも結果が分からないと言う、まさに手に汗握る展開。
そんな厳しく、一時の油断も許されない激戦の中、見事栄冠を勝ち取った上位3名は、優勝(4代目タチウオKING)・河崎健次、準優勝・菊池雄一、3位入賞・植原由樹(敬称略)。
参加者も予想を上回る勢いで急増中の、この大阪湾タチウオKINGバトル。今年も一緒にアツくなって盛り上がれる、たくさんの仲間が増えた人も多いんじゃないだろうか。参加者、関係者のみなさん、今年も長い間、お疲れ様でした! また来年もアツくなりましょう!
氏名 予選通過 匹数 長寸
優勝 河崎健次 三邦丸 23
2位 菊池雄一 湊 丸 20 110
3位 植原由樹 仙正丸 20 108
4位 西村豪太 春日丸 19 107
5位 立野義昭 湊 丸 19 89
6位 峯上幸司 三邦丸 19 86
7位 伊東俊二 仙正丸 17 89.5
8位 北村明生 湊 丸 17 86
9位 福岡隆男 シード 15 101/100
10位 奥代涼介 上 丸 15 101/96.5
2016年度予選開催船
三邦丸/名田屋乗合船/魚英/河合釣船/大ちゃん丸/仙正丸/DAIYUMARU/釣人家/うみづり家/釣船武蔵/上丸/ブルーマックス/湊丸/八千代丸/春日丸
主催:大阪湾タチウオKINGバトル実行委員会
(ダイワ/シマノ/ハヤブサ/魚矢/上州屋/釣場速報/つり人社/夕刊フジ)
協賛:ダイワ/シマノ/ハヤブサ/魚矢/上州屋/がまかつ/オーナーばり/ヨーヅリ/ルミカ/エイテック/ささめ針/プロックス/川せみ針/第一精工/モーリス/クレハ合繊/カツイチ/ハピソン/メジャークラフト/明邦化学工業/ジャッカル/ヤマリアコーポレーション/波止釣り本舗/アシスト工房/メガネの愛眼/イチバンエイトグループ/フィッシングマックス/フィッシングショップウエシマ
当日の状況・タナは?
当日、船は水深60-80㍍ラインを流した。タチウオのタナは底、中層に分かれた。前半は底から10㍍までがコンスタントにアタリがあるほか、45㍍付近まで浅めのタナでのヒットもあったが、後半、下り潮から上り潮に転流してからは、中層でのヒットは難しく、ベタ底でのアタリが多くなった。
4代目キングとなった河崎氏は「自分は中層での釣りよりも底の釣りのほうが得意。なので底でずっとアタり続けたのが幸運でした」と謙虚。
だが、朝イチの、この日最も厳しい時間帯、他が釣れていない時間帯にポロポロと確実に拾い、そのままペースを崩さず冷静な釣りで最後のラッシュ時までコンスタントに釣り続けたのはテクニック、メンタルともに素晴らしい。具体的には底から5㍍までを重点的に誘って最初のアタリを出し、アタリが出れば、15㍍上ぐらいまで誘い続けたそう。
当日は「冬の釣り」らしい、アタリが小さく、あまり積極的には追ってこない、もしくは、追ってきてもなかなか針にヒットしない状況。全体的な感想としては、「ステイを長めに」、「誘いは比較的スロー気味に」したという意見が多かった。
4代目KINGの釣り方は?
「どんな釣り方ですか?」と聞くと、「普通のストップ&ゴーです」という河崎氏だが、誘いからアワセまで、スタイルにブレのない、非常に完成された釣りという印象。
具体的には、「テンヤを揺らしながらちょっとずつ上げていくイメージ」とのことで、「ショートピッチのジャークと同時にハンドル1/5回転」×15(=1.5㍍上へ)+「ステイ」が1セットになった誘い。
「状況によってスピードはかえます」とのことだが、基本的にはどちらかと言うと比較的テンポよい速度での誘いで、「ステイは通常よりかなり長いですね。休憩みたいな感じ」と本人。「細かいジャークによってテンヤを跳ねさせるアクションへの意識」、「細かい幅での誘い」、そして「しっかりとステイの間を作る」という3つの点に、河崎氏ならではのコダワリと釣りの丁寧さを感じた。
「小さいアタリがきたら?」という問いに対しては、「自分は全部合わせにいく『即掛け』スタイルです。『即掛け』のアワセのアクションは、アワセと誘いの両方の意味を持っていて、掛からなかった場合でも次の誘いにつながっていくようなイメージ」と河崎氏。先調子でありつつも比較的穂先が柔軟なロッド、リアランサータチウオ82H190(シマノ)が、河崎氏のスタイルにピッタリとハマっていると感じた。
4代目KINGのテンヤ&エサは?
テンヤはハヤブサの船太刀魚テンヤベーシックシングルをメイン使用。ヘッドの下には自作ラメの装飾が施してあり、「100均で売っている、いろんな色のラメのマニキュアを塗ってます」。
エサは当日はサンマをメインに使用。「通常、イワシもサンマも両方使いますが、今日はイワシに反応が悪いと感じたので、サンマオンリーで釣りました」。サンマは1匹を4分割にした身を塩で〆て使用。写真のように針から少し出るくらいの長さになるように、切り身が長い場合は前のほうを折り返して巻いているそうだ。