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釣り新聞の会社に入社してしばらくは、専ら和歌山方面を取材して回っていた。湯浅や田辺など、和歌山の船のタチウオ釣りは関東と同じような天秤の釣りが主で、胴突き仕掛けの釣りも面白い。

入社後3年して、大阪湾の担当も兼務することになった。

タチウオと言えば、昔、前職で九州の大分にいた時のことを思いだす。年末の夜中、一文字にアジ釣りに行った際、タチウオが水面にウヨウヨと泳いでいて、ルアーを投げるといくらでもかかった。その時は誰もいらないといった感じで、波止にはたくさんのタチウオが捨てられて巨大な山になっていた。

それに引き換え、大阪湾では昔からタチウオ釣りは異常なほどに人気がある。そもそも関西人はやたらタチウオという魚自体が好きなようだ。味も姿も関西好み。容姿は派手で個性的。味は淡白で繊細で、上品。

 

とにかく、大阪湾のタチウオテンヤの釣りと出逢った時は、衝撃だった。

鉛の大きな頭に、でっかい掛け針。その奇妙な針の上に冷凍のイワシを丸まま、針金でグルグル巻き付ける。こんなので釣れるのか?と思った。

テンヤを下ろしてみた。底からゆっくり7〜8m巻き上げたところで、トン。

止めたらダメだと聞いていたから、そのまま巻き続けると、トン。

明らかにタチウオが付いてきている。エサを突ついている。

もう一度、巻きに掛かった時、グウッと竿先に重みが乗った。どうやら、タチウオがエサに食らいついたようだ。

急いで竿を上げてアワセを入れてみる。シャクリざま、真逆にまっすぐ引き込む強烈な引き。

 

その時五感に走った衝撃は、今もアタリがきた時、かわらないでいる。正直、ひとつの釣りに、こんなに魅了されたことはなかった。タチウオテンヤの釣りとは、そんな釣りだ。

 


少し前まで他のブログや記事で書いてきたことなども含め、これからタチウオテンヤに関するさまざまなことを、ここで仲間とともに書いていきたいと思う。

タチウオ好きによるタチウオ好きのためのマニアックなWEBマガジン。自由気ままな情報交換の場となれば幸いだ。

 

可児 宗元 投稿者の記事一覧

フィッシングライター。数年前に大阪湾のテンヤタチウオの魅力にハマり、2013年に大阪湾タチウオKINGバトルを発足。以来テンヤタチウオ関連の執筆、普及に勤しむ。タチウオマニア編集長。『釣場速報』元副編集長。朝日カルチャーセンター非常勤講師。月刊『つり人』、サンケイスポーツなどに執筆中。

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