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潮と棚の関係について


今シーズンのタチウオ、なかなか爆発しそうでしない・・・じれったいター様に翻弄されっぱなしの山口です 汗

今回はタチウオテンヤ釣りにおいて、大切な事がいくつか考えられます。その内の一つである棚取りの理論についてデータを見ながら検証してみたいと思います。私なりの今までの経験からの理論と、直近3回の釣行データで検証します。データが3回のみのスモールデータ(笑)だけに、すべてが正解ではないと思いますが、いい線に行ってるのでは??と思います。

まず、今シーズンの7/15、7/17、7/22のデータを比較してみましょう。一般的に潮回りとは、大潮→中潮→小潮→長潮→若潮→中潮という順番で進みます。小潮から大潮に向かって大きな潮になって行きます。私的な意見で言うと、その中でも小潮初日よりも小潮3日目の方が潮的には小さくなります。潮の小ささで言うと、小潮3日目、長潮辺りが一番小さいと思われます。

・・・でこのデータをご覧ください。直近3回分の釣り上げた全ター様の水深と、当たり棚を表にした物です。

潮的には、左から右に向かって潮は大きくなります。小潮3日目、小潮初日、大潮初日のデータになります。釣れた尾数も17,18,16尾と比べるには最適です。左から、時間水深底から棚までの距離、それから棚÷水深の棚水深比を記入してあります。

重要なのは最終項目の棚水深比です。下の写真の数値は平均化したものです。

これは、数字が1に近づくに釣れて、底付近で釣れている事を表します。3日間ののデータから潮が大きくなるに連れて、上の棚で釣れている事が確認できます。私が考えるに、潮が大きくなり潮流が速くなる事で、底質の砂、泥等が舞い上がって底濁りが入り、タチウオ様が餌を見つけにくくなり、棚の上昇が起こるのではないか?と思います。後にも書きますが、約1週間の間にベイトが変わったとは考えにくいです。仮に水深が100mとしたなら、左は92m、中は87m、右は83mで釣れた事になります。

データは大潮初日ですが、大潮2日目以降は更に棚は上昇すると思います。この辺りの事を頭に置いておけば、アタリがない時に闇雲に探るよりも随分効率が上がります。釣りはただ何となく考えずに釣りを楽しむ事も良いですが、あらかじめ予想を立て、その予想が的中した時の充実感は気持ち良かったりします。私は特に朝の良い時合いの時間には、時間を無駄にしたくない為に潮の流れの速さ水深の深さを結構考慮しています。特に神戸沖の95mラインや洲本沖の100mラインではこの傾向が顕著に出る事が多いです。

 

ただ、アタリ棚は潮の大きさだけで上昇するのではなく、水温の上昇により水質変化を起こす事により棚の上昇もあると思います。またベイトが海老なのか?イワシなのか?はたまたイカなのか?でも棚は変動します。

今後の展開として、今までの経験で行くと棚は潮の大きさとは関係なく、足元に下駄を履いたように全体の棚が底上げされる事も多いです。これに関しては季節的に水温上昇による水質の悪化と、餌になるイワシの動き方による理由が大きいと考えます。それに潮の大きさをプラスして考えてみると良いかもしれません。

1週間という短い期間に3度も詳しいデータを取る事が今まで無かったので、今回このデータは面白い結果になりました。また皆様も色々な理論をお持ちだと思います、釣場でお会いした時に皆様の持論もお聞かせ願えれば幸いです。

 

この棚と潮の関係については、タチウオ釣りにおいては大切なテーマなので、今後もデータを取って更に詳しく検証してみたいと思っています。ずっと続けていくと釣場では探見丸を見るより、電卓を叩く方が重要になるかも知れませんねっ (笑)(笑)超楽しみです。

 

 

 

 

山口 武久 投稿者の記事一覧

大阪湾のテンヤタチウオをこよなく愛し、即掛けスタイルを得意とする超マニアックタチウオハンター。大阪湾タチウオKINGバトル2014決勝大会3位入賞、2013年度、2015年度、2017年度、2018年度ファイナリスト。2018タチウオ甲子園(数部門)準優勝

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